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家族が亡くなった後には、期限のある手続きが数多くある。届出先も市区町村役場・年金事務所・税務署・家庭裁判所・法務局と多岐にわたる。以下は、死後の主な手続きを期限順に整理したタイムライン。
死後手続きの一覧(期限順)
死亡当日〜7日以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 死亡届の提出 | 市区町村役場 | 7日以内 | 死亡診断書(死体検案書) | 届出人は親族・同居者等。届出と同時に火葬許可申請を行う |
| 火葬許可申請 | 市区町村役場 | 死亡届と同時 | 死亡届 | 火葬許可証が交付される |
死亡届は、死亡地・本籍地・届出人の住所地いずれかの市区町村役場に提出する(戸籍法第86条・第88条)。届出義務者は、同居の親族、その他の同居者、家主、地主等と定められている。
14日以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 年金受給停止届 | 年金事務所 | 国民年金14日以内、厚生年金10日以内 | 年金証書、死亡診断書の写し等 | 届出が遅れると過払い分の返還が必要になる |
| 国民健康保険 資格喪失届 | 市区町村役場 | 14日以内 | 健康保険証 | 75歳以上の後期高齢者医療も同様 |
| 介護保険 資格喪失届 | 市区町村役場 | 14日以内 | 介護保険被保険者証 | 65歳以上の方が対象 |
| 世帯主変更届 | 市区町村役場 | 14日以内 | 届出人の本人確認書類 | 世帯主が亡くなり、残りの世帯員が2人以上の場合 |
| 住民票の抹消届 | 市区町村役場 | — | — | 死亡届の提出により自動処理される自治体が多い |
3か月以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 相続放棄・限定承認の申述 | 家庭裁判所 | 3か月以内 | 被相続人の戸籍謄本、申述人の戸籍謄本等 | 何もしなければ単純承認となる。詳細は相続放棄・限定承認の手続きと費用を参照 |
| 遺言書の検認申立て | 家庭裁判所 | — | 遺言書原本、被相続人の戸籍謄本一式 | 自筆証書遺言(法務局保管制度を利用していない場合)に必要。公正証書遺言は不要。遺言書の種類と書き方を参照 |
相続の開始があったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所に申述する(民法第915条)。期間内に判断が難しい場合は、期間伸長の申立てが可能。
4か月以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 準確定申告 | 税務署 | 4か月以内 | 確定申告書、故人の源泉徴収票等 | 故人に確定申告が必要な所得があった場合のみ |
故人の1月1日から死亡日までの所得について、相続人が申告・納付する(所得税法第124条・第125条)。
10か月以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 相続税の申告・納付 | 税務署 | 10か月以内 | 被相続人の戸籍謄本一式、遺産分割協議書、財産評価資料 | 基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合に必要。相続税の計算方法と節税対策を参照 |
被相続人の住所地を管轄する税務署に申告する。期限を過ぎると延滞税・無申告加算税の対象となる。
1年以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 遺留分侵害額請求 | 相手方への通知(内容証明郵便等) | 1年以内 | — | 遺留分を侵害された相続人が行使できる権利(民法第1048条)。相続の開始と遺留分の侵害を知った時から1年 |
2年以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 葬祭費の申請(国保) | 市区町村役場 | 2年以内 | 葬祭費支給申請書、領収書等 | 国民健康保険加入者の場合。支給額は自治体により異なる(3万〜7万円程度) |
| 埋葬料の申請(健保) | 協会けんぽ・健保組合 | 2年以内 | 埋葬料支給申請書 | 健康保険加入者の場合。一律5万円 |
| 高額療養費の申請 | 市区町村・協会けんぽ | 2年以内 | 高額療養費支給申請書 | 故人の医療費の自己負担限度額を超えた分。生命保険・医療保険の手続きを参照 |
| 未支給年金の請求 | 年金事務所 | 5年以内 | 年金証書、戸籍謄本等 | 故人が受け取れるはずだった年金を生計同一の遺族が請求できる |
3年以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 相続登記の申請 | 法務局 | 3年以内 | 被相続人の戸籍謄本一式、遺産分割協議書、相続人の印鑑証明書等 | 2024年4月1日から義務化。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。相続の基本手続きを参照 |
5年以内
| 手続き | 届出先 | 期限 | 必要書類 | 備考 |
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| 遺族年金の請求 | 年金事務所 | 5年以内 | 年金請求書、戸籍謄本、住民票等 | 遺族基礎年金・遺族厚生年金。受給要件は被保険者の加入期間等による |
| 生命保険金の請求 | 保険会社 | 3年以内 | 保険証券、死亡診断書等 | 保険法第95条により3年で時効。生命保険・医療保険の手続きを参照 |
期限のない手続き(早めに行うことが望ましい)
| 手続き | 届出先 | 備考 |
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| 預貯金の解約・名義変更 | 各金融機関 | 金融機関が死亡を知ると口座が凍結される。遺産分割協議書等が必要 → 銀行口座の凍結・名義変更の手続きを参照 |
| 自動車の名義変更 | 運輸支局 | 相続人への名義変更。車庫証明も必要 |
| 公共料金の名義変更・解約 | 各事業者 | 電気・ガス・水道・電話・インターネット等 |
| クレジットカードの解約 | 各カード会社 | 年会費の引き落とし停止のためにも早めに手続きする |
| 運転免許証の返納 | 警察署 | 義務ではないが、悪用防止のため返納が望ましい |
比べて見えたこと
手続きを期限順に並べてみると、「最初の2週間」と「3か月の壁」の2つの山があることがわかる。死亡後14日以内に集中する届出(死亡届・年金停止・保険喪失・世帯主変更)は、遺族が最も動揺している時期と重なる。届出先も市区町村役場・年金事務所と複数にまたがるため、ワンストップで済まないのが実情。
3か月以内の相続放棄の期限は、思った以上に短い。被相続人の財産と負債の全容を3か月で把握するのは容易ではなく、特に不動産や暗号資産など評価に時間がかかる資産がある場合は期間伸長の申立てを検討する必要がある。
一方で、2年以内の手続き(葬祭費・埋葬料・高額療養費)は意外と知られていない。特に高額療養費は故人の最後の入院費用に関わるもので、請求しなければ返ってこない。「請求しないと受け取れない」制度が多いことが、タイムラインを通して見えてくる。
手続きを進めるうえでの注意点
- 戸籍謄本は複数通取得する: 多くの手続きで被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本一式が必要になる。各手続き先に原本を求められる場合があるため、法定相続情報一覧図を法務局で取得しておくと、戸籍謄本の代わりに利用でき便利
- 届出の順序に注意: 死亡届→年金停止→保険資格喪失の順が基本。届出が遅れると過払い年金の返還や保険料の過払いが発生する
- 相続放棄を検討する場合は早めに動く: 3か月は短い。遺産の調査に時間がかかる場合は家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てる
- 預貯金の仮払い制度: 遺産分割前でも、各金融機関ごとに「相続開始時の預金額 × 1/3 × 法定相続分」(上限150万円)を引き出せる制度がある(民法第909条の2)。詳細は銀行口座の凍結・名義変更の手続きを参照
出典・公式情報リンク
調査カード
| 項目 | 内容 |
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| 調査日 | 2026-03-26 |
| 調査範囲 | 死後0日〜5年の期限付き手続き一覧(届出・相続・税・保険・年金) |
| 主な情報源 | 法務省、日本年金機構、国税庁、協会けんぽ、e-Gov法令検索 |
| 未調査項目 | 自治体ごとの届出様式の違い、事業主が亡くなった場合の手続き、農業者年金等の特殊な年金制度 |